中国貴州省とそこに住む少数民族の事を主に書いてます。また、希望工程を通して見た中国農村部の教育の現状や中国の農村の様子についても書いてます。


by sakaijiu1
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カテゴリ:貴州の食べ物( 8 )

牛癟・山羊癟とは

牛癟・羊癟について
癟とは侗族の言葉、音をこの漢字で表したもので、牛や山羊の胃や腸の中にある未消化の食物を意味するそうです。牛や山羊を食べるため屠殺したときに、牛や山羊の胃や腸の中には、食べた草などが完全には消化されないで残っています。その未消化の物を癟と言うとの事。
したがって癟という漢字を辞書などで調べても当然、そういう事を意味するとは書いてありません。
貴州省黔東南苗族トン族自治州の榕江県や黎平県や从江県などでは、農貿市場と呼ばれる市場で、牛や山羊の胃や腸から取り出した残留物、つまり癟を売っているのをよく見かけます。また、この地域の農貿易市場では、調理した出来合いの山羊癟や牛癟を売っているのをよく見かけます。
貴州省では榕江、黎平、从江以外の地域では癟を売っているのを見たことはありません。他の所で見た記憶がありません。

これは黔東南の黎平県の肇興郷にあるトン族の村の農貿市場で見かけた牛の癟です。値段は聞くのを忘れました。
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こちらは山羊癟です。榕江県のトン族の村で売っていた山羊の癟。
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その未消化の物を、牛や山羊の肉や内臓などとともに食べるという料理、その癟を調理して食べる料理が牛癟や山羊癟と呼ばれてるようです。

この料理は貴州省では黔東南の从江、黎平、榕江などにしか見られないようで、貴州省以外には広西省の三江や湖南省の侗族の住む地域にはあるとのことです。

私も凱里市に住んでいる時に、初めて山羊癟・牛癟という料理を知り、そして凱里市で初めて牛癟や山癟という料理を食べました。
凱里学院で授業を受けているとき、一人の先生がたまたま黎平県出身の人で、授業の際、侗族の特色ある料理の一つに山羊癟・牛癟という食べ物があることを教えてくれたのです。
そしてその先生がよく行くという凱里市にある山羊癟・牛癟の専門店を教えてくれたので、その店で山羊癟・牛癟を初めて食べました。それから山羊癟や牛癟を大変美味しいと思うようになりました。私は、牛癟よりも山羊癟の方が好きです。
今は貴陽市に住んでいますが、貴陽市には牛癟や山羊癟専門に売る店は少ないようで、ほとんど見かけません。
貴州省でも榕江、黎平、从江以外の地域では癟を売っているのを見たことはありません。凱里市でも癟を売っているのは見ませんでした。
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by sakaijiu1 | 2011-06-30 09:45 | 貴州の食べ物

蒟蒻と魔芋

司馬遼太郎は「街道をゆ」く〈20〉中国・蜀と雲南のみち (朝日文庫)の「コンニャク問答」の項でコンニャクについて書いています。「西晋時代(256~316)に、左氏(?~308)というすぐれた詩人がいた。(中略)その代表作が『三都賦』である。」(p36) ・・・・・ その『三都賦』の中の「蜀都賦」のなかに「コンニャク」という文字が出ているのである。」(p38)というように著書に中でコンニャクについて触れています。

最近便利だなと思うのはネットで検索するとその左氏が書いた『三都賦』が閲覧できることです。その「蜀都赋」には「甘至自零,芬芬酷烈。其园则有蒟蒻茱萸,瓜畴芋区。甘蔗辛姜,阳蓲阴敷。」とあり確かに「蒟蒻」という言葉があります。

だいぶ前に、この「蜀と雲南のみち」の「コンニャク問答」を読んだ時よく理解できなかったのは、「その『三都賦』の中の「蜀都賦」のなかに「コンニャク」という文字が出ているのである。 ・・・・さらに注として蒟蒻の植物の特徴をのべ・・・・」と書いてありますが、その注が載ってる本の書名が何なのかということでした。

ネットを検索して、今回分かったことは『三都賦』などに注釈を施した「文選」の「卷四 赋乙」の中の「蜀都賦」で蒟蒻の注として「(113)蒟,蒟酱也。缘树而生,其子如桑椹,熟时正青,长二三寸,以蜜藏而食之,辛香,温调五(脏)〔藏〕。蒻,草也。其根名蒻头,大者如斗。其肌正白,可以灰汁,煮则凝成,可以苦酒淹食之。蜀人珍焉。茱萸,一名茶也,畴者,界埒小畔际也。杨雄《太玄经》曰:阳蓲万物。言阳气蓲」とあります。

司馬遼太郎が注として引用した本は「文選」であり、その「卷四 赋乙」の中の「蜀都賦」の蒟蒻の注として書いてある項からの引用だったのです。この「文選」もネットで前文閲覧できます。

雲南省、四川省など蒟蒻を食べるところでは「魔芋」という呼び名が一般的のようで、蒟蒻と言う言葉はあまり一般的ではないようです。

NHKで以前放送された番組に「天涯にきらめく棚田の里~貴州省ガンデュー村~」という番組があります。その中で、苗族の人が出稼ぎを辞めようとして換金作物として最近高く売れる「蒟蒻」の栽培を始めた事を紹介していたような記憶意ありますが、最近中国でも以前よりは蒟蒻・魔芋がよく食されているようです。この番組の中で苗族の人が「蒟蒻」をどのように呼んでいたかは忘れました。

4月に貴州に向かう予定ですが、苗族の人が蒟蒻をどのように呼んでいるか今度はしっかり聞いてきたいと思います。
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by sakaijiu1 | 2010-03-28 03:05 | 貴州の食べ物

蕨について

貴州省に住む少数民族は蕨も良く食べるようです。「農貿市場」と呼ばれる市場や、農村の「市」で売られているのを良く見かけます。凱里市内の「農易市場」でも蕨が売られているのを見ましたし、西江千戸苗族の「市」でも蕨を売っているのを見ました。

「世界の食文化」(農村山村文化協会)第2巻「中国」 周 達生著の中で著者の周氏は「雲南省や貴州省ではワラビの「蕨や」ドクダミの「ji cai  蕺菜」を採集して食べるのだが、・・・・中略・・・・ 。前者は俗に「蕨菜」というが、貴州省のミャオ族の人々は、よくその塩漬けにしたものを食べていた。」と書いています。私は未だそのミャオ族が食べる「蕨の塩漬け」を食べたことがないのですが、機会があれば一度是非食べたいと思っています。

この「世界の食文化 中国の巻」では「蕨根粉」については残念ながら触れてません。貴州省に住む人から「蕨」については主に二通りの食べ方があり、その一つが「蕨根粉」という食べ方と教えてもらいました。この「蕨根粉」は蕨のでんぷんから作った麺です。食堂で「蕨根粉」と頼むと出されますが、「蕨根粉」は「鍋」に入れたりもするようです。食感は日本のトコロテンのような感じですが、乾燥した「蕨根粉」は、日本で言うならば「蕎麦」のような色で、束にしてスーパー等でも売っていました。

これが「蕨根粉」 トコロテンのような食感で、このときは鍋の中に入れる食材としても出されたものです。ここままタレと絡めて食べても美味しいです。
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貴州省ではやはりドクダミの葉はあまり食べないようで、「世界の食文化 中国の巻」でも貴州省ではドクダミの根は食べるが貴州ではドクダミの葉を雲南省や四川省ほどは食べ無いようだと周氏も書いています。

ドグダミの葉のサラダ 上海の四川料理に行った際に食べたドクダミの葉。残念ながら料理の名前は忘れました。
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「中国東北の旅」 村山 孚著(徳間書店)の中で著者の村山氏は中国の佳木斯市のホテルに泊まった時に朝食に「蕨の炒め物」が出てきて大変おいしかったという話を書いてす。このような蕨の炒め物は北京でもハルビンでもお目にかからなかった、それで佳木斯市のホテルの服務員にワラビに良く似た野菜の炒めた物がうまかったので「この料理は何だ?」と聞いたら「蕨菜」と書いてくれたと書いています。中国東北でも所によっては「蕨」は食べるようです。
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by sakaijiu1 | 2009-06-20 21:51 | 貴州の食べ物

蒟蒻について

貴州省ではよく蒟蒻を食べるようで、自由市場や農村で定期的に開かれる「市」でも蒟蒻が売られているのをよく見かけます。鍋にも入れますし、炒めたりして食べるようです。

貴州省銅仁というところで鍋を食べたとき、このように蒟蒻が出てきました。日本の蒟蒻より柔らかく弾力はありませんでした。
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蒟蒻芋は、6世紀中頃に中国から日本へ伝わったそうですが、「蒟蒻」は中国語ではどのように発音するか辞書で調べたら蒟蒻(ju 三声 rou 四声)と発音するとのことで、 別名は魔芋とも言うとのことです。

昆(草冠あり)蒻とも言い、中国語では、この場合はkun rouと発音するので、蒟蒻はその音が転訛したものではないかというような説明があります。確かに蒟蒻という漢字を「コンニャク」と読むのは私も不思議に思っていましたが、このkun rouが転訛したという説はうなづけるものがありあます。

農村山村文化協会から「世界の食文化」という本が全20巻シリーズとして出版されてますがその第2巻は「中国」 周 達生著です。その著作の中に「今日の中国でコンニャクの産地、実際に食べられている所は、主として四川省、湖南省、広西チワン族自治区、貴州省、雲南省など限られた地域である」と書いてあります。(p18 世界の食文化 2 中国 周 達生著) また、この本の中には国立民族博物館に研究に来ていた中国人が「おでん定食」を食べる時、偶然席が同じになった著者におでん定食のコンニャクを指し「これは何ですか」と聞いたとの話も書いてあります。

中国全土から見ればかなり限られた地域でしかコンニャクは食べられていないこともあり、中国語のネットで見ていると「蒟蒻」は何と読むのか、蒟蒻とはどんなものか、蒟蒻粉は何処で買うことが出来るのかなどとの書き込みをよく見ます。

もっとも最近では中国でも「魔芋干」や「魔芋面」などという日本では見かけない様な蒟蒻加工食品もあるようです。中国語ネット上には蒟蒻粉にお湯を加えて食事前に飲むと糖尿患者に効果があるとも書いてありますし、ダイエットしたい人はやはり食事前に蒟蒻粉にお湯を加え飲むと良いとも書いてあります。

こちらは西江千戸苗族の村の「市」で売られていた蒟蒻。一個2元
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by sakaijiu1 | 2009-06-18 00:24 | 貴州の食べ物

腊肉について

「腊肉」は貴州でもよく食べられているようです。貴州でも農村に行くと、自宅で「腊肉」を作っているようで、家の中でこのように「腊肉」が吊るしてある光景をよく見ます。
貴州の農村でもこのような光景をよく見ることができます。
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六盤水市南開郷三口糖村の跳花節の時にも、小花苗族や大花苗族の人たちが「腊肉」を食べていました。自宅からご飯と腊肉を持参して食事をしていました。跳花節には多くの食べ物の屋台も多く出るのですが、多くの人は「腊肉」をオカヅにして食事をしていました。この「腊肉」は味付けしてあるようで、なかなか美味しそうでぜひ食べたかったのですがその機会はありませんでした。
鍋の中に調理した「腊肉」が見えます。袋の中に見えるのはご飯です。
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箸や茶碗も持参しての食事。腊肉とご飯で食事する女性
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 この子は家も会場の近くだと話してました。この子の衣装は会場の中でも一際目立ってました。機会があれば家も訪ねたいと思いますが、、、
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六盤水市南開郷跳花節で
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by sakaijiu1 | 2008-07-25 01:35 | 貴州の食べ物
貴州省や湖南省には「社飯」という食べ物があります。主に苗族が食べるようです。もっとも苗族以外の他の少数民族も食べるかどうかは確認してませんが、、、、

日中大辞典や中日辞典などの辞書を引いても「社飯」という単語は載ってません。現代漢語辞典にも出ていないようです。

中国語「百度」で検索をかけると、やっと「社飯」という言葉やその作り方も出ています。また、どうして「社飯」が食べられるようになったのか、その意味も書いてあります。
この「社飯」は湖南省鳳凰県で。奥に見えるのはタニシの炒めた物。
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「社飯」とは簡単に言えばもち米をベースに「腊肉」や貴州独特の野菜と一緒に炊き込んだご飯のような物です。日本で言えば混ぜご飯や五目御飯のような感じの食べ物ですが、「腊肉」が入ることもあり、少し脂っこいですが、なかなか美味しいです。
「腊肉」も料理の一品としてよく食卓に上ります。
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「腊肉」は貴州省などの農家に行くと、現在も作っています。そして必ずといって良いほど食卓に上ります。このままオカズとして食べる場合や野菜などと炒めたり、スープや鍋に入れたりと「腊肉」の食べ方は様々のようです。
農家に吊るしてある「腊肉」。自家製で手作り
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by sakaijiu1 | 2008-07-14 00:04 | 貴州の食べ物
貴州省ではドクダミの根を様々に料理して食べます。ドクダミノ根の炒め物やドクダミの根と豚肉との炒め物は有名です。ドクダミ特有のあの臭いはそれほどでも無いのですが、口に入れ噛むと口いっぱいにあの臭いがひろがります。スープなどにも薬味のようにしてよく入っています。また、鍋にも入れますし、山羊粉や牛肉粉などの麺類の薬味としても使います。
ドクダミの根の炒め物。貴州料理なのでかなり辛いですが臭いはそれほどきつくない。
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こちらは麺に薬味として使う。大鍋に入れておいてあります。自分の好みに応じて好きなだけ入れる事が出来き無料。
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豚肉とドクダミの根の炒め物。これは大変おいしいです。
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by sakaijiu1 | 2008-06-30 14:28 | 貴州の食べ物

中国の小吃

中国語で「小吃」といわれる食べ物があります。特に貴州省は少数民族が多いので「小吃」と呼ばれる食べ物は大変豊富で、種類も非常に多いようです。

貴州省で「羊肉粉」あるいは「牛肉粉」と呼ばれる米で作った麺は大変おいしいです。羊の肉やその羊でだしを摂ったスープの使い、羊の肉がトッピングされている場合は「羊肉粉」で牛肉の場合が「牛肉粉」です。

貴州省は石灰岩が多くカルスト台地なので羊を飼っているのも多いので、羊も良く食べられるようです。羊の肉を煮込んだ鍋料理もあります。

米で作った麺は、湖南省、雲南省や広東省や広西チワン族自治区など中国南西部で広く食べられているようです。

雲南省では「米線」と呼ばれています。私は20年程前雲南省昆明市に半年ほど住んでいたことがあり、良く米線を食べていました。「過橋米線」は、米線の食べ方の一種類で、米線も幾つかの食し方があります。熱い夏などは、米線に冷たいタレをかけて食べる食べ方もあります。

貴州では羊肉粉や牛肉粉が一般的で、一杯4元から5元です。最近の物価高で1元程高くなったようです。以前は3元から4元でした。牛肉は水牛の肉も多いようです。

貴州でもは蕨も食べるようですが、蕨の根からとった澱粉で作った蕨根粉という麺もあります。春雨のような食感ですが、色は春雨ほどは白くなくやや灰色かかってます。これもナカナカ美味しいです。

日本も米文化ですが、どういう理由なのか米から作った麺はなかったようです。
もち、粽、団子、オコワなど米を加工した食べ物は多いのですが、米の麺は日本にはないようです。これは不思議です。

羊肉粉  ここは一杯6元で他の店より値段が高い。 中国では麺類の量は重さで決めます。 普通盛りの場合は200gで大盛りが250gです。

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by sakaijiu1 | 2008-01-30 01:30 | 貴州の食べ物