中国貴州省とそこに住む少数民族の事を主に書いてます。また、希望工程を通して見た中国農村部の教育の現状や中国の農村の様子についても書いてます。


by sakaijiu1
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カテゴリ:中国の農村と学校( 13 )

四川省内と直轄市重慶で9月末から、先生方が公務員と同じ待遇を求めてストライキを行っているようです。

重慶市のある区では、80校の先生約2000人が公務員と同じような待遇を求めストライキに入ったようです。(香港商報2008-10-23)中国の義務教育法では、教師の給料は公務員と同じか、それに準じると定められているものの四川省省内の教師の待遇は公務員の三分の一程度だそうです。

四川省の県郷レベルの場合、新任の先生で月額700元から800元。ストライキが行われているこの区内に勤務する勤続30年の先生で月額1382元。勤続20年の教師は1115元。勤続8年の先生の場合は、月額800元だが、勤務先の学校からでる補助・加算が1000元あるので月額1800元になるそうです。この加算も郷・鎮レベルの学校で全く付かない場合が多い。

この区の場合先生の給料は、高い人で年収が15000元で、低い人は年収6000元だそうです。ある資料によれば重慶市の労働者の平均年収は17940元で、市部の平均給料は月額19993元との事。

公務員の場合は、ボーナスが年額平均10000元(多い人は10万元!)支給され、さらに通勤手当、職務手当、家族手当などの各種手当が付くそうですが、先生にはそのような手当は無いそうです。重慶市の公務員には直轄手当なるものもあるようですが金額については不明。また、「下村補助」というのもあるそうですが、これは日本で言えば僻地手当みたいなものでしょうか

公務員と同等の待遇を求めストライキ中のようですが要求が通るまでストライキは中止しないとの事。記事によれば「消極的スト」というのもありこれは先生が教室には行くが授業をしないことのようです。生徒は自習となります。

重慶市内では11月3日にタクシーがストライキに入ったとの記事がありましたが、この先生のストに触発されたのかも知れません。こちらは一日で収束したようですが、、。

この先生のストライキは現在も続いているようですが、ストに関するネット上の書き込みはどんどん削除されるか、アクセスできない状態が続いています。

なお、蘇州のある学校でもストライキが行われたとの書き込みもありました。
南京市内のある高級教師の場合は、月額2001元で別に390元の手当が付いて月額2391元だそうです。その教師が住む所のマンションの値段は一平方メートル1万元で、60平方メートルの賃貸マンションは月額1500元で、盒飯(弁当)でも8元するとの事。なお、中国の場合高級教師と普通教師の区別があるようですが、その区別は良くわかりません。
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by sakaijiu1 | 2008-11-10 17:55 | 中国の農村と学校
中国の農村部には現在も数多くの「代課教師」と呼ばれる先生がいます。ある資料によれば1999年には約82万人いた「代課教師」が、04年には約50万人に減り、05年現在では約44万人になったそうです。

06年度には、教育部の方針として「今後2,3年以内に代課教師は基本的に無くす」という政策を打ち出したようです。現在代課教師として働いている人には試験を受けてもらい合格した者については正式の先生として採用する、教師としての資格(特に学歴)やその基準に満たない人には退職してもらうとの事。

04年に中国山西省のある農村を訪れた際、村の学校を見学する機会に恵まれました。そこの先生はまさしく「代課教師」でした。1ヶ月の給料はいくらか聞いたところ100元という答えが返ってきました。その先生は「学前班」から3年生までの4クラスを一人で教えていました。

河南省教育網(08-01-18)のネット版に河南省のある農村の代課教師の話が載っています。その方は1986年に先生になって、現在まで同じ学校で先生をしているとの事。給料は、86年先生になった時が、月32元だったそうです。94年に47元となり、04年には100元に昇給し、昨年07年度からようやく月200元となったそうです。

やはりネットに甘粛省のある農村の代課教師の記事が載っていますが、その人の場合は1988年に先生になり、その時の給料は45元でしたが、その後75元、85元、120元と上がり05年時点で月200元となったそうです。

21世紀経済報道ネット版(2008-09-04)によれば広東省内には、現在でも5万2千人の代課教師がいるとの事、そしてその代課教師の給料は月200元から500元の間だそうです。08年時点で代課教師が何人いるかの統計は無いようですが、現在中国でも一番豊かな省のひとつである広東省に、今でも5万人を超える代課教師がいるので、06年度の教育部が立てた代課教師は2、3年以内に無くす」という政策はあまり進んでないようです。

私が以前山西省のある村でお会いした代課教師が今いくら位お金をもらっているか時々気になります。もし、また山西省に行く機会があれば是非再度訪ねたいと思っています。

山西省の農家、この年は雨も多くトウモロコシが例年になく豊作。軒先に積んであるのは練炭、家の中には炆(カン)がありました。
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by sakaijiu1 | 2008-11-03 02:12 | 中国の農村と学校
今年貴州省に行った際、貴州省内のある師範大学を訪問することが出来ました。卒業後先生となる学生と話す機会があり、小学校の先生の給料はどの位かと聞いたところ現在は月1000元位だと話していました。

00年貴州に募金で小学校を建てることになり、どこに学校を建てるか事前に調査行ったのですが、その頃は先生の給料を聞いたところ月300元から400元位と話していたように記憶しています。その頃山西省の農村部の先生の給料も400元位でした。

中国教育報電子版の08年6月16日に「ある農村教師の十年間の給料変化」という興味ある記事が載ってます。その記事によると山東省の農村の中学校のある教師の場合1999年師範大学を卒業して新任の教師なった時の初任給は月248元だったそうです。99年7月から2001年の間は月380元、その後05年には412元になり、その後500元と上がり、06年には868元となり、07年には月1153元になったとの事。

やはり山東省ある農村の小学校の先生場合は、06年で月1000元との記事があります。この村では月1000元の給料がもらえる仕事は無いので村人からは羨ましがられているそうです。

05年7月4日の青年報電子版に、山東省の農村部の教師の待遇について調査した結果が載っていますが、05年当時農村部の小中学校平均給料は約月480元で、その中でも最も低い所は308元で、最も高いある県では平均月1700元との事。この県がなぜこのように高い給料を払うことが出来たのかについての記述はありません。
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by sakaijiu1 | 2008-10-18 02:44 | 中国の農村と学校

四川大地震と学校の倒壊

四川大地震で多くの学校が倒壊しましたが、学校の倒壊により最終的にどの位の児童・生徒が犠牲になったのかについての報道は5月26日以降発表がないようです。

また、多くの小中学校が今回の地震で倒壊した原因について、四川教育庁が、地震の規模が想定されていた耐震の規模より大きかったこと、学校の構造、特に教室などが大きな地震の負荷に耐え切れなかったこと、校舎が古かったことなどを理由として挙げています。また、学校の建築が設計上、構造上の問題もあったとの認識も表明しています。

しかし、今に至るまで犠牲になった児童・生徒の父兄達が要求しているような、なぜ校舎がいとも簡単に倒壊し多くの犠牲者を出したのかについての具体的な説明は無いようです。ある校舎は、今回の地震でたった10秒で完全に倒壊したとの報道もあります。

今回倒壊して多くの犠牲者を出した学校の多くも学校が建てられて年数も経ち、校舎に大きな亀裂などが入り、その危険性について指摘されていたが、校舎の修理や補強がされなかったとの指摘もあります。

今回の地震でも都市部より農村部での学校の倒壊が多く、農村部で犠牲になった児童・生徒の数が多いとの指摘もあり、農村に住む対場の弱い人が多く犠牲になったのも事実です。

「財経」という雑誌がありますが、08年6月9日の電子版で財経が「校舎憂思録」という記事を載せています。この記事の中で具体的に今回の地震で何故多くの学校が倒壊し多くの犠牲者を生み出したかに付いて詳しく、その原因について書いています。
http://www.caijing.com.cn/20080607/68119.shtml

この記事を読むと改めて中国の農村教育の問題の深刻さが分かります。今回の地震で多くの学校がなぜ倒壊し、多くの犠牲者が出たのか、その原因が良く理解できます。
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by sakaijiu1 | 2008-07-03 01:12 | 中国の農村と学校
現在も中国の農村部には危険な校舎が数多くあると云われています。雲南省の教育庁は、今回四川大地震で多くの学校が倒壊し、児童生徒が多数死亡したのを受け、D級の危険な小中学校を解体し、立て直すと急遽発表したそうです。(2008.05.16.都市時報電子版)

雲南省は中国でも地震が多いところで、私が雲南省昆明で語学留学していた時も度々地震がありましたが、今回の四川大地震で学校が倒壊し、児童生徒に多くの犠牲者が出たので急遽危険な校舎を解体し、立て直すことにしたようです。

雲南省全体で、建てかえが必要なD級の危険な校舎は600万㎡あるとの事です。また、ある統計では中国全体では危険な校舎の総面積は1300万㎡に及ぶそうです。(0年03月29日光明日報)

この報道によると3月に四川省のある中学校の食堂が倒壊し、死者4名、けが人1名の犠牲者が出たので、教育部が通達をだし全国の危険な校舎の実態を調査し、速やかに危険な校舎の使用を禁止し、その校舎を解体、建て直すよう通達を出したそうです。
この学校では教室を壁ではなくシートで仕切ってました。
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危険度は、A級からB、C,D級と等級があるようですがD級が一番危険度が大きいようで、D級と認定された校舎は即時使用を中止とするように指示しています。

この中学校の食堂も1986年に建てられた建物で、当日風速21mの強風が吹いたため建物の一部が倒壊し、このような惨事が起きたと報じています。中国の中学校は寄宿舎がある場合も多く、遠距離から通う生徒は寄宿舎住まいとなり、中学校でも食堂もある場合も多い。
ある中学校の寄宿舎内部
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食堂の前に並ぶ生徒達
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本日のメニューはこれ
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この教育部の通達以降、全国で危険な校舎の建てかえが進められたようで、黒龍江省では、06年までに180万㎡のD級と認定された危険な校舎が建てかえられたそうです。

ある市では20万㎡のD級の危険な校舎が解体され、新しく21万㎡分の校舎が建設されたと報じています。しかし新たに202校で危険と判定された校舎が見つかったと書いています。かってC級と認定された校舎が月日が経ち、新たにD級となるケースも多いようです。

四川省徳綿市でも2001年迄に52万㎡の危険な校舎を解体、新たに60万㎡の新校舎を建設したとの記録があります。ある県だけでも14万㎡の校舎を建設したとの記事がありますので、全国で危険な校舎の総面積は1300万㎡との調査結果は少ないような気がします。

1993年 「警告共和国」 林歴山編著 団結出版社と言う本には「ある資料では危険な校舎は全国で4500万㎡あり、また、校舎自体がない、学校の教室そのものが足りないとされ、その足りない面積は7500万㎡ある」と書いています。(P343) 50年代、60年代に建てられた学校も数多く存在し、祠や壊れそうな民家、今にも崩れ落ちそうなヤオトンなどで授業が行われているとしています。
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by sakaijiu1 | 2008-06-08 01:06 | 中国の農村と学校
今回の四川省大地震で多くの被害が出た綿竹市に、中国青少年発展基金が希望小学校を建設したとの報道がされています。(2008.05.20中国青年報)

この小学校は建坪1100平方メートルで、9教室と一つの弁公室からなり、総費用は35万元だそうです。当然耐震性も充分に考慮され、防火などの点でも優れた建物となっているそうです。教室の広さについいては書いてありませんが、約600名の児童がこの新しく出来た学校で授業を受けているとの事。

中国青少年発展基金は、8月1日までに少なくても10万平方メートルに及ぶ学校を建設する計画を立ているようです。一校の建設面積を約1000㎡とすると約100校となりますが、具体的な校数についての記述はありません。

別のニュースでは綿竹市に建設された希望小学校は、6月2日の時点で4校で、その中で一番規模の大きい学校は31教室で、その他の学校は20教室の規模の学校で、教室の広さはそれぞれ55㎡から67㎡だそうです。

また、中国児童青少年基金会では、募金により地震被災地に希望小学校を建設するため募金を始めています。こちらは建設費は50万元を予定しており、その小学校の建坪は1000㎡です。具体的にいくつの教室を造るかについての記述はありませんが、50名の児童が収容できる教室を造るとしています。また、何処にこの小学校を建設するかは未定のようです。

この学校も耐震性にも強く、少なくても20年は使用できる学校にして防火、防水、防音、保温などの点でも充分考慮して建設すると書いています。

椅子と机一組で140元。黒板は650元と見積もりをしてます。生活費は小学生は一日15元、中学生は25元としています。

小学生や中学生の一日当たり必要な生活費をどのような基準で算出したかよく分かりませんが、以上のようにはじき出しています。
農村部の小学校では椅子と机もこのような2人掛けが多い。
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こちらは1人掛けの机と椅子。
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by sakaijiu1 | 2008-06-05 01:55 | 中国の農村と学校

最強の希望小学校

今回の四川地震で倒壊しなかった希望小学校のことが中国のメディアやネットで話題になっています。その希望小学校は今回の地震で大きな被害を受けた震源地にも近い北川県曲山鎮海光村にあり、1998年に建設された「劉漢希望小学校」と名付けられた学校です。

「漢龍集団」という企業が50万元を寄付し、地元政府が7万元(20万元との報道もあり)を負担して3階建て、総面積約1200㎡、教室の数は12教室ある規模の学校が建設され1999年10月から使用が開始されたそうです。

地震があった時間には、学校内には児童483名(11クラスと学前班が3クラス)と教職員28名が居たそうですが、1人の児童が天上から落ちてきた電燈で軽い怪我をした以外は怪我人は無く、4歳から12歳までの児童と教職員は全員無事に避難したと報道されています。(08.05.028南方日報電子版)

震源地に近いにもかかわらず、校舎には亀裂も入ったようですが、建設から約10年も経っているのに、校舎や寄宿舎も倒壊しなかったため1人の犠牲者も出さなかったこの小学校は注目の的となり、賞賛の的となっているようです。

この学校の建設単価は一平方メートル400元だったそうですが、ネット上で紹介しているこの学校の写真を見るとやはり立派な正門もあります。グランドも比較的広いようです。教室棟以外には寄宿舎棟と教職員用の宿舎があったとの事ですが、それぞれの建物の規模や詳しい単価や内訳は分かりません。

校舎の建設に際しては、「漢龍集団」側は鉄筋の太さや量、コンクリートの質やその強度には基準を設け、その通りに実施するよう要求したとことです。

この学校を建設した工事関係をぜひとも探しだして表彰すべきだという書き込みや今後学校を建設する場合には、この業者を指名して工事を請け負わせるべきだというような書き込みが数多く寄せられてます。

「漢龍集団」という企業が資金を提供して建設された希望小学校は、この希望小学校以外には4個所あるそうですが何れも今回の地震で倒壊のような大きな被害は無かったそうです。

希望工程により建設された学校はなかなか立派で農村では一際目立ちます。これは大連の企業の資金で建設された希望小学校。
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by sakaijiu1 | 2008-06-03 00:48 | 中国の農村と学校
ある農村の小学校とトイレ。左側の建物がトイレで、右側の建物は校舎でここで「学前班」の子供が授業を受けていた。
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中国の農村部で建てられている小学校は一校どのくらいの費用で建設されるでしょうか?

2000年頃の資料では小学校の建設費は一平方メートル400元から500元位のようです。更に安いところでは一平方メートル350元という資料もあります。以前にもこのブログでも書いたように農村部の小学校は、教室棟と別棟のトイレとテニスコート一面程度の運動場のみと言う場合がほとんどです。

03年に建設されたある小学校は、約570平方メートルの三階建ての教室棟、その内訳は9教室と3教室の弁公室となっています。それ以外は70平方メートルの広さの別棟のトイレ棟(平屋)。合計25万元です。
最近の校舎。立派な正門や塀がある場合が多い
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2000年に建設されたある小学校の場合は、建坪1000平方メートルで教室は12教室でそのほか弁公室で合計35万元、トイレ40平方メートルの広さで1.3万元、300平方メートルのグランド兼球技場1.5万元、その他2.7万元で総計40万元とあります。

もう一つの小学校の場合は、教室棟は三階建で、その内訳は教室は9教室、そのほかには、やはり弁公室が3教室(一教室の広さ22㎡)で建設費24万元、トイレやバスケットコート一面程度のグランドや正門や花壇などの付属施設の建設費14万元で合計38万元です。
トイレ棟は平屋だがタイル張りです。農村の小学校ではトイレは別棟にある場合が多い
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教室棟も各学年分の教室と3教室程の弁公室から出来ている場合がほとんどです。教室の広さも50㎡から40㎡まで幅があります。(日本の場合は規定があり確か約65㎡だったと思います。)
弁公室は、図書や資料がおいてある部屋や校長室謙職員室謙事務室や備品置き場という感じで利用されています。

日本の小学校のように音楽室、美術室、図書室などの特別教室はありません。会議室や職員室もありませんし、まして体育館などはありません。

中国の農村部では「学前班」と云って4歳児5歳児も同じ小学校棟で学んでいる事が多いです。
ただし日本の小学校と大きく違うのは場所により小学校でも寄宿舎がある場合もあるようです。中国農村部では遠くから学校に通う児童・生徒のため宿泊施設がある場合も多いです。

今回の四川大地震では。教育部の発表によると5月14日現在不完全な統計であるが6898間の教室が倒壊し(注:文川、北川は含まないとしています。文は氵あり)約6500名の児童生徒教師が死亡したと書いています。

その後、記者会見の場で記者がその後今回の地震でどのくらいの校舎が倒壊し、何名の児童・生徒が犠牲になったか聞いても正確な数字の発表はないようです。新しい数字については現在調査中として未だに発表がありません。

日本の新聞やテレビでは中国教育部の発表にある「6998間の小学校が倒壊した」という記事を6998棟が倒壊したと訳していますが、この場合は間を棟と訳すのはどうなのでしょうか?

私が見た限りではNHKの解説番組で元NHK中国総局の記者が「6998間」で何百棟と云っていたか忘れましたが、確か[6998間」をそのまま棟に訳さないで棟に換算しなおして言っていたような記憶があります。
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by sakaijiu1 | 2008-06-01 21:46 | 中国の農村と学校

農村の小学校

今回の四川大地震で数多くの小学校や中学校が倒壊して、約6千人もの児童生徒が死亡したことが報じられていますが本当に痛ましい限りです。倒壊した学校の中には××希望小学校と名付けられた学校も数多いようです。

私も会員である川口市日中友好協会が、09年に貴州省に学校を建てることになり、私達は事前に現地に調査に行きました。その際に見た中国農村部での小学校の校舎、教室や先生方、そしてそこで学ぶ子供達の姿は私には忘れることの出来ないものとなりました。
学校の全景木造2階建で1980代初めに建てられた。
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教室の内部。教室が狭い上に子供が多いので机を並べると通路はない状態となる。
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その際にも幾つかの農村を回り学校を見学してきましたが、その後も中国に行く機会があれば出来るだけ農村の学校を見学することにしています。
80年に建てられた学校はレンガ造りが多いようです。
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ある小学校の教室で。椅子や机も人数分はないので。 
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四川省は省都である成都市にしか行ったことがありませんが、中国では貴州省と同じ西部地区に属し、農村部は同じような状況にあると思います。多くの学校の建物の状況も同じようだったように思われます。
学校を背景に子供達
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中国の農村部に足を踏み入れて感じる事の一つは人が多い、特に子供が本当に多いことです。農村部の学校はどこの学校も児童生徒であふれているといった感じです。特に今年度から農村部では義務教育段階は、学費や雑費が徴収されることがなくなり完全無料化になったこともあり、学費などの費用を払えずに学校に通えなかった子供が復学して生徒数が以前より増えたと言われていました。

中国の農村部の学校では「学前班」といって、小学校に入る前の4歳児や5歳児も小学校の校舎で学んでいるケースが多いのです。都市部には幼稚園があるようですが、農村部にありません。このような理由もあり今回地震での犠牲者には児童生徒が多かったように思います。
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by sakaijiu1 | 2008-05-30 02:08 | 中国の農村と学校

留守児童の問題

出稼ぎに行く人を見送る人達。  長距離バスで出稼ぎ先に向かう人が多い。
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今回ある小学校を訪れる機会がありました。そこの校長先生と話す機会もあり少しの間ですが話をしてきました。

パソコン二台が昨年、学校に備品として配られたとのことです。児童からは、学費や雑費も一切徴収していないそうです。学校の運営費等に掛かる経費についても県政府・省政府が負担するようになり助かっているとの話でした。

そこの学校での一番の問題は「留守児童」の件であると話していました。「留守児童」とは両親が省内や省外へ出稼ぎに行って長期に亘り家に居ない家庭の子供のことを言うようです。その小学校では児童の70%の親が出稼ぎに出ており家には親は居ないそうです。別の小学校では50%の児童が留守児童だと話していました。

地元貴州省の新聞の記事では、ある村の小学校では「留守児童」の昼食のことが話題になっていました。その記事の内容は留守児童は昼食を持ってこない児童も多く昼を食べない子が多い、家に昼帰っても食事の準備がないので昼を食べない子供が多く問題となっていると報道されてました。

この学校の件は新聞で報道されたあと、資金を提供する人が出てきて学校で簡単な食事を出すことで問題が解決したとの記事が新聞に載りましたが、このような状況は他でもよくある事のようです。

以前革家族の家を訪ねたときも、三歳位の子供がいたので「親は?」と聞いたら両親は出稼ぎに行っていると話してました。

今年の全国人民代表大会の代表に三人の「民工」が選ばれ大変な話題となりました。その代表の一人である庚厚明氏は「南風窓」(08年7期p41)という雑誌のインタビューで「私の故郷の村では18歳から60歳までの三分の二は出稼ぎに出ている」と答えてます。また、大部分は夫婦で出稼ぎに出ていると答えています。

また、現在の「民工」の数は2億人位いるとインタビューの中で話しています。留守児童の数は4000万人に上るそうです。

貴陽市市内でよく見かける光景。省内から貴陽市に出稼ぎに来た人。
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by sakaijiu1 | 2008-05-08 01:29 | 中国の農村と学校