中国貴州省とそこに住む少数民族の事を主に書いてます。また、希望工程を通して見た中国農村部の教育の現状や中国の農村の様子についても書いてます。


by sakaijiu1
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農民工の帰郷

浙江省都市網や南方網などによると江蘇省南京駅、河南省鄭州駅、広東省広州駅などの駅では10月下旬から農民工の帰郷が連日続いているそうです。中国各地の駅では、特に11月に入ってからは大量の荷物を持った農民工の帰郷ラッシュで大変混雑しているとのこと。

浙江省都市網(2008-11-12)によれば今回の世界的な金融危機の影響が原因で大量の農民工の帰郷が続いており湖南省だけで来年まで約280万人の農民工が広東省など沿海部から湖南省に戻るだろうと予測しています。農民工が帰郷する理由は仕事が見つからないため。

11月13日の経済参考報電子版によればこの度の世界的金融危機の影響をうけ、中国沿海部の多くの輸出産業は生産停止や生産ラインの縮小、最悪の場合は倒産といった事態に追い込まれていると報じています。この結果多くの農民工が解雇され、新たな仕事を探しても不景気でなかなか見つからず、已む無く故郷に帰る人が多いそうです。現在中国では約2億人の農民工がいると言われ、農民の平均年収入の3分の1はこの出稼ぎによる収入とのこと。

今回の世界的金融危機は中国の輸出産業に大きな影響を与えているようで、その結果多くの農民工が職を失い帰郷する破目に陥っているようです。

以前貴州の農村部の小学校を訪ねたとき、先生はこの周辺の子供は中学校を卒業すると大半の子供達は中国沿海部に出稼ぎに行くと話してました。また、去年訪れた農村のある小学校では約半分が「「留守児童」で、先生はこの「留守児童」のことが最近の大きな問題だと話していました。留守児童とは両親が出稼ぎで家にいない子供のことをいいますが、長期間両親が不在な為子供の人格形成の大きな影響を与えるとして最近中国では問題となっているようです。
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by sakaijiu1 | 2008-11-22 22:49 | 農民工
09年度の公務員試験の申し込みがこのたび締め切りとなったそうです。08-10-27の南方網によると申し込み希望者は約100万人に達したそうで、平均倍率は73倍で一番の難関は4000倍にも達するとのことです。08年度は希望者は約80万人だったそうでから今年一年で20万人増えたことになります。

貴州でも08年度は一番競争率が高かった公務員の部門は採用3名ないし4名の枠におよそ2千人を超える希望者が殺到したそうです。このように公務員人気が高いのは待遇が良いことや失業がないことなどが理由となっているようです。また大学を卒業したものの職探しは難しい(07年度の大学卒者の就職率は70%)ので公務員志望者が増えている一因となっているようです。

ネットに大変興味深い書き込みを見つけました。大学を卒業したばかりの人が上海市の公務員に採用され、その自分の収入の状況を書いているのです。08-11-04

それによれば一年の収入は以下の通りです。年は24歳。
基本収入15000元(上海の公務員は年間13ヶ月分支給されるとのこと)・毎月支給されるボーナス分500元・毎月の加算金が200元で合計35600元。この人は採用されたばかりなので毎月支給されるボーナスが年間1500元だが試用期間が終わり正規採用となると年間3000元となるそうです。したがって試用期間が終われば基本給は年間合計5900元となります。

この基本給以外にはいわゆる様々な暗補や明補ですが、上海市の場合は、食事の補助金が毎月300元、年4回支給される交通補助金が1回に付き400元、7月、8月、9月に支給される高温費が(上海は夏暑いので?北京など都市では冬に暖房費が支給されるのでその代わりでしょうか)1回に付き500元、新年・旧正月・国慶節・5月の連休を過ごす手当がそれぞれ2000元、これ以外には旅行費が2000元、奨励金が6000元、健康維持費1800元がさらに支給されるそうで、この現金で支給される手当だけで年間25000元になります。旅行費とは以前は親族訪問のための休暇制度や旅費が支給されていたのでその名残なのでしょうか 

これ以外には非現金として支給されるいわゆる「暗補」がありますが上海市の場合は一年で約6000元だそうです。したがって基本給と明補と暗補などの手当を入れると年間合計90000元となるそうです。

上海市の場合大学新卒者で年収9万元ですから、公務員は高額所得者に属すと思います。さらに公務員は昇給もありますし、退職金も、年金もあるので、中国でも公務員志望者が多く、人気がある理由はよくわかります。

国家統計局の今年の春の時点でサラリーマンの平均賃金(年間)は北京が39663元、上海が39004元、天津27687元、広東23078元ですからこれと比較しても公務員の待遇はかなり良いようです。
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by sakaijiu1 | 2008-11-13 23:00 | 中国生活
中国人の収入についていろいろ調べていると「補貼」とか「津貼」という言葉が出てきます。辞書で調べると一般に手当、補助などという訳語があてられています。補貼には「明補」と「暗補」の2種類あるようです。

私の手元に「経済生活熱丛书」という本あります。(中国人民出版社 1992年刊)これにかなり詳しく「明補」と「暗補」について具体的に書いあります。補貼が支給されるようになった理由は、消費物価が上がったのに働く者の給料が上がらないので、その生活を保障するために、生活保障の意味で「補貼」が支給されるようになり、これは一般に現金で毎月支給されるそうです。(p91)例えば交通手当、親族訪問手当などがある。この「明補」に対して「暗補」とは「非貨幣」で受け取る様々な補助で、家賃の補助や医療補助や暖房補助などがこの「暗補」にあたるそうです。

1989年頃の北京市民の新生児は毎月一人あたり7元5角の補助が支給されていたようで、他の都市も同じだったそうです。また、月5元の一人っ子手当や月10元の保育手当が支給されていたとの事です。食用油は一㎏に付き1,6元、米や小麦などの食料には一kg当り0,2元の補助がやはり出ていたそうです。

1988年当時、上海では市民は毎月6元から10元の住宅手当が出ていたとのこと。また、市政府が住宅を建設し、安い価格で市民に提供していたようです。これは「経済房」といって現在でも市政府が住宅を建設して住民に安く提供しています。

現在北京を初めとして公務員の給料についての改正が行われているようですが、以前から支給されている「明補」や「暗補」をめぐって問題が起きているとのことです。
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by sakaijiu1 | 2008-11-11 02:33 | 中国生活
四川省内と直轄市重慶で9月末から、先生方が公務員と同じ待遇を求めてストライキを行っているようです。

重慶市のある区では、80校の先生約2000人が公務員と同じような待遇を求めストライキに入ったようです。(香港商報2008-10-23)中国の義務教育法では、教師の給料は公務員と同じか、それに準じると定められているものの四川省省内の教師の待遇は公務員の三分の一程度だそうです。

四川省の県郷レベルの場合、新任の先生で月額700元から800元。ストライキが行われているこの区内に勤務する勤続30年の先生で月額1382元。勤続20年の教師は1115元。勤続8年の先生の場合は、月額800元だが、勤務先の学校からでる補助・加算が1000元あるので月額1800元になるそうです。この加算も郷・鎮レベルの学校で全く付かない場合が多い。

この区の場合先生の給料は、高い人で年収が15000元で、低い人は年収6000元だそうです。ある資料によれば重慶市の労働者の平均年収は17940元で、市部の平均給料は月額19993元との事。

公務員の場合は、ボーナスが年額平均10000元(多い人は10万元!)支給され、さらに通勤手当、職務手当、家族手当などの各種手当が付くそうですが、先生にはそのような手当は無いそうです。重慶市の公務員には直轄手当なるものもあるようですが金額については不明。また、「下村補助」というのもあるそうですが、これは日本で言えば僻地手当みたいなものでしょうか

公務員と同等の待遇を求めストライキ中のようですが要求が通るまでストライキは中止しないとの事。記事によれば「消極的スト」というのもありこれは先生が教室には行くが授業をしないことのようです。生徒は自習となります。

重慶市内では11月3日にタクシーがストライキに入ったとの記事がありましたが、この先生のストに触発されたのかも知れません。こちらは一日で収束したようですが、、。

この先生のストライキは現在も続いているようですが、ストに関するネット上の書き込みはどんどん削除されるか、アクセスできない状態が続いています。

なお、蘇州のある学校でもストライキが行われたとの書き込みもありました。
南京市内のある高級教師の場合は、月額2001元で別に390元の手当が付いて月額2391元だそうです。その教師が住む所のマンションの値段は一平方メートル1万元で、60平方メートルの賃貸マンションは月額1500元で、盒飯(弁当)でも8元するとの事。なお、中国の場合高級教師と普通教師の区別があるようですが、その区別は良くわかりません。
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by sakaijiu1 | 2008-11-10 17:55 | 中国の農村と学校
中国の農村部には現在も数多くの「代課教師」と呼ばれる先生がいます。ある資料によれば1999年には約82万人いた「代課教師」が、04年には約50万人に減り、05年現在では約44万人になったそうです。

06年度には、教育部の方針として「今後2,3年以内に代課教師は基本的に無くす」という政策を打ち出したようです。現在代課教師として働いている人には試験を受けてもらい合格した者については正式の先生として採用する、教師としての資格(特に学歴)やその基準に満たない人には退職してもらうとの事。

04年に中国山西省のある農村を訪れた際、村の学校を見学する機会に恵まれました。そこの先生はまさしく「代課教師」でした。1ヶ月の給料はいくらか聞いたところ100元という答えが返ってきました。その先生は「学前班」から3年生までの4クラスを一人で教えていました。

河南省教育網(08-01-18)のネット版に河南省のある農村の代課教師の話が載っています。その方は1986年に先生になって、現在まで同じ学校で先生をしているとの事。給料は、86年先生になった時が、月32元だったそうです。94年に47元となり、04年には100元に昇給し、昨年07年度からようやく月200元となったそうです。

やはりネットに甘粛省のある農村の代課教師の記事が載っていますが、その人の場合は1988年に先生になり、その時の給料は45元でしたが、その後75元、85元、120元と上がり05年時点で月200元となったそうです。

21世紀経済報道ネット版(2008-09-04)によれば広東省内には、現在でも5万2千人の代課教師がいるとの事、そしてその代課教師の給料は月200元から500元の間だそうです。08年時点で代課教師が何人いるかの統計は無いようですが、現在中国でも一番豊かな省のひとつである広東省に、今でも5万人を超える代課教師がいるので、06年度の教育部が立てた代課教師は2、3年以内に無くす」という政策はあまり進んでないようです。

私が以前山西省のある村でお会いした代課教師が今いくら位お金をもらっているか時々気になります。もし、また山西省に行く機会があれば是非再度訪ねたいと思っています。

山西省の農家、この年は雨も多くトウモロコシが例年になく豊作。軒先に積んであるのは練炭、家の中には炆(カン)がありました。
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by sakaijiu1 | 2008-11-03 02:12 | 中国の農村と学校