中国貴州省とそこに住む少数民族の事を主に書いてます。また、希望工程を通して見た中国農村部の教育の現状や中国の農村の様子についても書いてます。


by sakaijiu1
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

<   2008年 12月 ( 2 )   > この月の画像一覧

中国では今年度の秋季(9月)から都市部でも義務教育段階で学費や雑費が徴収されることが無くなり、ようやく中国全土で義務教育段階での無料化が実現しまた。農村では07年度春から雑費や教科書代が無料となり、寄宿舎費についても経済的に困難な小中学生の生活費を一部補助する政策も実施されました。既に06年度から西部地区では学費と雑費が無料化されていましたが、今回三年の経過措置を経てようやく中国全土で義務教育段階での無料化が実現したわけです。

「中国山村教師」黄専会著(人民文学出版社1944年8月)という本があります。この本は中国の農村の教育の現状をリポートしたもので、「希望工程」というプロジェクトが大きな反響を呼んだ背景や支持を受けた原因を描いています。

この本なかで著者は中国政府の教育に対する財政投資が少ないことを批判しています。そして次のように書いています。1994年5月の段階で全国で公費で購入された車両代やその維持費として145億元支出され、この金額は前年比37%増であり、この金額は年々増えつつあり、購入される車両も年を追う事に豪華になっていると。 また、中国全国の大型・中型のレストランでの売り上げの6割から7割は公費による宴会など収入によるものと思われると。1994年で公費により飲み喰いに費やされた費用は800億元にのぼると。(p210)このように使われる無駄な公費が農村の教育ため使われるべきであると書いています。
[PR]
by sakaijiu1 | 2008-12-29 01:13 | 中国の義務教育
農民工が職を失い故郷に帰る状態が依然として続いているようです。ある調査によれば11月末迄に既に485万人が帰郷したそうです。この数字は08年9月末の農民工の5.4%に相当するとの事。四川省、重慶市、河北省、安徽省、河南省、湖南省、湖北省、広西省、甘粛省、江西省などの十の省や市が中国の中でも特に農民工が多い地域だそうです。

例えは重慶市は700万人の農民工がおり、その内300万人が沿海部で働いているとの事。湖北省の農民工の数は750万人だそうです。

農民工の数は北京の新聞「新京報」によれば、07年度で2億2千6百万人だそうで、農民工の10%が今回の世界的不況の影響を受け、失業すればその数は2200万人になると予測しています。ある関係者の話として、少なく見積もっても農民工の1000万人が職を失い、やむなく故郷に帰らざるを得ないだろうと話しているとの事。

浙江都市報の電子版(08-11-12)によれば湖南省では農民工が1200万人おり、その内80%が省外で働いており、来年迄に少なくても280万人が仕事が無くて村に帰ると予測しています。

財経網(12月12日)によれば、農民工の91.8%は社会保険や年金が無いそうで、また、21%は土地が無いとの調査結果を報じています。改革開放以来、中国の農民は「承包」という土地・耕作地を持っているはずですが21%の農民は、その耕作地を所有していないので、今後帰郷した農民はどのように生活の基盤を築くか大きな問題になるだろうと予測しています。
この調査では農民の収入の43%が出稼ぎによるものだそうです。

財経網(電子版08-12-12)「ある農民工は帰郷しても土地が無いという状況に直面する」という記事の中で、なぜ農民は本来あるべき「承包」が無くなったのかには、主に二つの原因が考えられるとしています。原因の一つは、農村で人口が多くなって承包として分配する土地が少ないこと、特に農村では一人っ子政策が守られず出産オーバーの状況が続いて分けるべき土地が少なく、特に1980年以降この傾向は顕著であるとしています。
もう一つの原因は都市部に出稼ぎに行くに際して、自分に与えられた耕作地を他人に譲り渡してしまった事です。したがって村に帰っても耕すべき土地がないのです。

受けるべき社会保障や年金もない状態で、村に帰っても土地もない状況では農民工と農村は今後大きな試練に直面するだろうと心配する声があがっています。
[PR]
by sakaijiu1 | 2008-12-25 20:06 | 農民工